ユニック車とは? 特徴・必要免許・資格・活躍場所までまるっと解説
ユニック車は古河ユニック株式会社から販売されている、クレーンが搭載されたトラックの通称です。
この記事では、ユニック車が持つ特徴や種類、オペレーターへなるために必要な免許や資格を解説します。
ユニック車の活用場面も紹介していますので、関心のある方はぜひご覧ください。
ユニック車は車両積載形トラッククレーンの呼び名
ユニック車は、トラックにクレーンが搭載された車両積載形トラッククレーンの通称です。
古河ユニック株式会社がトラッククレーンを「ユニック」と商標登録し、一般的に「ユニック車」と呼ばれるようになりました。
車両積載形トラッククレーンは、ユニック以外でも販売されています。
タダノは「カーゴクレーン」、新明和工業は「CBクレーン」と呼ばれます。
販売会社でクレーンの色は異なり、ユニックは赤、タダノは青、新明和工業は黄で見分けられるのが特徴です。
どのような現場でユニック車は活躍する?
工事現場や建設現場で使用する資材や機材の積み下ろしは、ユニック車に搭載されたクレーンで行います。
クレーンは、トラックサイズや使用用途に合わせて選択可能です。
また、ユニック車の運転・操縦に携わる職業をユニックオペレーターと呼びます。
工事現場や建設現場で活躍するユニック車は、クレーンを活用して瓦礫や土砂の除去等もできるため災害時にも欠かせない車輌です。
オペレーターの高齢化や技術者不足の懸念もありますが、人材確保・育成に力を入れている企業も多くあります。
ユニック車の活用、ユニックオペレーターの技術力は社会貢献へとつながり、人々が安全に暮らせる一部を担っています。
ユニック車のブーム段数と車種区分
ユニック車に搭載されているクレーンの長さはブーム段数で表します。
ブーム段数はトラックの大きさや車種によって変わり、トラック側にあるラジコンで操作可能です。
なお、常用トラックと同様、ユニック車も以下3つの車種区分があります。
車種区分 | 車輌重量 | ブーム段数 |
小型 | 2〜3.5t | 3段〜6段 |
中型 | 4〜8t | 3段〜6段 |
大型 | 8〜10t | 3段〜7段 |
会社の事業規模や使用用途によって車種区分、ブーム段数の選択が可能です。
ユニック車を運転するには?
公道でユニック車を運転する場合は、以下の区分で自動車運転免許の取得が必要です。
免許の種類 | 車輛総重量 | 最大積載量 | 受験資格 |
普通自動車運転免許 | 3.5t未満 | 2t未満 | 18歳以上 |
準中型自動車運転免許 | 3.5t以上
7.5t未満 |
2t以上
4.5t未満 |
18歳以上 |
中型自動車運転免許 | 7.5t以上
11t未満 |
4.5t以上
6.5t未満 |
20歳以上、
普通免許取得から2年以上 |
大型自動車運転免許 | 11t以上 | 6.5t以上 | 21歳以上、
普通免許取得から3年以上 |
若手トラックドライバーが就業しやすい環境を整えるため、平成29年3月より準中型自動車運転免許制度が施行されました。
運転できるトラックの区分も変わります。
運転する際にはしっかりと確認しましょう。
ブーム操作に必須なユニック車の資格は?
ユニック車のブーム操作業務を担当するには、主に以下3つの資格取得が必須です。
● 移動式クレーン運転士免許を取得
● 小型移動式クレーン運転技能講習を受講
● 移動式クレーンの運転の業務特別教育を受講
持ち上げる物の重さによって取得する資格、受講する講習は変わります。
1.移動式クレーン運転士免許を取得
つり上げ荷重が5t以上のブーム操作業務を担当するには「移動式クレーン運転士免許」の取得が必要です。
全国7カ所にある安全衛生技術試験協会で行われる筆記試験と実技試験に合格すると免許証が交付されます。
持っている免許や資格によって試験の一部が免除されます。
実技試験免除を希望するなら、教習所等で移動式クレーン運転実技教習を修了しましょう。
なお、1年以内に免許取得試験の受験は必須です。
2.小型移動式クレーン運転技能講習を修了
つり上げ荷重が1t以上5t未満のブーム操作業務を担当するには、小型移動式クレーン運転技術講習を修了が必須です。
移動式クレーン運転士免許と同様に、所持している資格や免許によって免除される講座があります。
受講時間は、16時間〜20時間と所持免許・資格で変わるため気をつけましょう。
なお、建設事業主等に対する助成金を活用した受講も可能です。
3.移動式クレーンの運転の業務特別教育を修了
つり上げ荷重が1t未満のブーム操作業務を担当するには、移動式クレーン運転の業務特別教育修了が必須です。
学科4科目と実技2科目の講習に参加すると、修了証が交付されます。
KCI教育センターを利用すれば、学科はオンラインやeラーニングで受講できます。
重機の回送にユニック車の出番!
建設現場や工事現場の資材・機材の搬出入以外にも、工事現場で使用する重機の回送にもユニック車は使用可能です。
重機回送専用のユニック車を購入しなくても、重機回送を取り扱っている企業は多くあります。
アイズエンターテイメントは重機の回送も承ります
アイズエンターテイメントは、道路工事を専門に事業展開を行い、工事現場で使用する重機の回送部門を設けています。
専門的な知識を活かし、プロのドライバーによって目的地へ安全に重機をお届けします。
重機の回送はこちらよりご相談ください
まとめ
ユニック車は車両積載形トラッククレーンの通称で、備えられたクレーンを利用し、工事現場や建設現場が主な活躍場所です。
機材や資材の搬出入以外にも、重機の回送も行えるユニック車は建設現場や工事現場に欠かせない車輌といえます。
ユニック車の車輌重量や積載量によって必要な運転免許証は変わります。
ブームの操作に必要な資格も、つり上げ荷重で変わるため気をつけましょう。