モンケン工法とは?基礎工事に必要なモンケン杭打ち機を解説
基礎工事とは地面と建物をつなぐ基礎となる重要な部分です。
基礎がしっかりしていなければ、建物が安定しません。
基礎工事の1つに杭打ち工事があります。
杭打ちとは、杭を支持岩盤まで打ち込む工事です。
杭打ちを行うためには専用の杭打ち機が必要であり、その中の1つにモンケン(モンケンハンマー・モンケン杭打ち機)があります。
この記事では、杭打ちを行うためのモンケンとそのほかの杭打ち機、モンケン工法について詳しく解説します。
杭打ち機の種類やモンケン工法に興味のある方は、ぜひご覧ください。
杭打ち機でできるモンケン工法とは
基礎工事で使用されるモンケン杭打ち機を使用したモンケン工法は、工法の名称です。
大型のランマ―などで杭打ちし、鋼鉄製のおもりなどを使います。
モンケン工法のメリットは、以下の通りです。
● 所定の支持力まで打ち込みが可能
● 支持力の確認が容易
● ほかの工法に比べて施工能力が大きい
● 定尺(6.0m)の鋼管の打設が可能
モンケン杭打ち機は設置方法がシンプルで、クレーン単体で打ち込みができます。
小スペースでの作業が必要な現場に適した工法といえるでしょう。
モンケン工法|打設機が必要となる基礎工事
モンケン工法が必要な杭打ちを行う工事は基礎工事と呼ばれます。
一般的な基礎工事の手順は、以下の通りです。
1. 地縄張り・遣り方工事
2. 掘削工事
3. 砕石敷き
4. 捨てコンクリートを流す
5. 配筋
6. 型枠を組み、コンクリートを流す
7. 型枠を外し仕上げ
基礎工事は、土地と建物をつなぐ部分の工事です。
この行程の杭打ち工事では、支持岩盤と土台をつなぐ必要があります
土台がしっかりしていないと、その上に建てる建物が不安定になりがちです。
そのため、モンケン工法でしっかりとした土台を造る必要があります。
土台がしっかりしていないと、地震の時にも倒壊しやすい状態となりかねません。
基礎は大事な部分であり、時間をかけての工事が必要です。
モンケン工法の機械を紹介|打設機の1つ
モンケン杭打ち機は、数ある杭打ち機の中の1つであり、シンプルな杭打ち機です。
ラフタークレーンやテレスコピッククレーンのブーム先端にモンケン(おもりのついた杭)を取りつけ、地中の杭を打ち込みます。
ほかの杭打ち機よりも使いやすく、力も加わりやすいのが特徴です。
機械の種類
杭打ち機は大型機械であり、その種類は大きく打撃系・圧入系・掘削系の3つです。
それぞれどのような杭打ち機があるのか、ここでは表で詳しく紹介します。
杭打ち機の種類 | 使用方法 |
打撃系 | 杭頭を鋼製の杭や打撃ハンマーを落下させ振動を用いて打ち込む
モンケン・ディーゼルハンマ・バイブロハンマ・油圧ハンマーなど |
圧入系 | 軟弱地盤や小型の杭の打ち込み用 油圧式の杭打ち機を使用する 硬い岩盤には使用できない |
掘削系 | 先端がスクリュー型のドリル・オーガドリルやピットを用いて掘削して杭を建てこむ杭打ち機を用いた方法 |
それぞれ用途が異なるので、立地条件や岩盤の状態によって使い分けましょう。
杭打ち機でできること|補強や支柱の役割を果たす杭
杭打ち機は杭打ちを行うための機械です。
杭打ち機で杭打ちを行えば、構造物を支える・地盤が柔らかい場合の補強が可能です。
その上に建てられた建物が地震などの災害にも耐えられる状態を作り上げます。
日本は災害の多い国です。
地震ばかりではなく、建物が倒壊する理由はさまざまです。
あらゆる災害を土台から守るため、基礎を強くする必要があり、杭打ち機で杭打ちをする必要があります。
杭打ち機を使用しないで杭打ちは可能?
杭打ち機は、狭い場所でも使用できる機会もあります。
しかし、基本的に大型機械なので場所をとり、狭いところでの作業は苦手です。
「杭打ち機を使わずに杭打ちは可能なのか?」
そう疑問を持つ方もいるでしょう。
杭の打ち込み自体は可能ですが、支持岩盤まで届くか・安定した杭打ちができるかなどの問題があります。
使用せずに安定しない杭打ちをしてしまうと、地盤が軟弱のままであり、地震が起きた場合に倒壊しやすいです。
地盤調査の結果必要とされる場合には、杭打ち機を使用しましょう。
モンケン工法を行うには資格が必要?
モンケン工法や杭打ち機の使用、杭打ち自体には取得が必要な資格はありません。
モンケン杭打ち機を含む杭打ち機のほとんどで、機体重量3トン以上の車両系建設機械(基礎工事用)を使用します。
機体重量3トン以上の車両系建設機械の杭打ち機業務に従事する場合、労働安全衛生法に基く技能講習を修了しなければならないと義務づけられています。
技能講習を修了すれば、杭打ち機の使用が可能です。
まとめ
基礎工事に必要な杭打ち工事に必要な打設機の1つである、モンケン杭打ち機を使用したモンケン工法について紹介しました。
建物を建てる際の基礎として杭打ちは必要です。
杭打ち工事を行うと地盤が安定し、その上に建てられる建物が安定します。
ほかの打設機よりも施工能力が高いので、モンケン工法を行う業者も多いです。
杭打ち作業が必要な場合は、打設工事の方法としてモンケン工法を検討してください。
